蒼空~キミの名前を呼ぶ~
あたしはバレないように、
横目で蒼空の方をみる。
あ…!
蒼空、背中に葉っぱのってる…。
話しかけ…ない方がいいのかな…?
でも、話しかける理由には丁度いいじゃん!
勇気を出して…!
「そ、蒼空…。」
蒼空はビクッとして振り向いた。
「何…?」
冷たい目…。
でも、めげないんだからっ!
「葉っぱついてるよ?
取ってあげるよ。」
…何言ってるんだ、あたし!!
『取ってあげるよ。』は余計だろうがぁ!
絶対に『自分でとるし。』とか、
『馴れ馴れしいんだよ。』とか言われるっ…!
「え…、あ、あぁ…。」
うん、だよね…。
絶対にそうだと…って、
「えぇえぇぇ!?」
聞き間違い!?
あたし、やっぱり耳がおかしいの!?