風に恋して
「頼むから、答えてくれ」
「レ、オ……離して……」

リアがレオの胸に両手をついて押してくる。レオは自分の中で焦りのような、嫉妬のような、負の感情が広がっていくのを感じた。なぜ、リアは自分を受け入れてくれないのか。それならばなぜ、拒絶しないのか。

「リア、俺が嫌いならそう言ってくれて構わない」

だからこれ以上、自分を苦しめないで欲しい。しかし、リアは首を横に振った。

「それなら――」
「レオ、お願い。今は――」
「ならば、いつならいい!?」

レオは耐え切れず、リアの頬を両手で包み、少し乱暴に自分の方へと向かせた。リアがわずかに顔を歪めたけれど、気遣う余裕さえなくなっていた。

「いつになったら、俺と向き合ってくれる?俺の気持ちに応えてくれる?俺を……愛してくれる?」
「――っ」

リアの瞳が揺らぐのがハッキリとわかった。

「好きか、嫌いか。答えろ」

レオはあえて2つしか選択肢を与えなかった。リアはレオを嫌いだとは言えないだろうと知っていて、ずるい質問をした。例え嫌いだと言われても、受け入れてもらえないならばその方がマシだと思った。

「レ、オ……お願い、その話はまた今度にし――」

その瞬間、理性が飛んでしまった。曖昧なリアの言葉をそれ以上聞きたくなくて、彼女の柔らかい唇を自分のそれで塞いだ。
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