続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
その後は何曲か俺たちの持ち歌の日本語版と、それぞれソロで日本の歌手の曲を歌った。

カスミは流行りの女性シンガーソングライターの曲を、ペーターは結婚したい男性ランキングで毎回10位以内に入っている歌手兼俳優の曲を、そして俺は定番のクリスマスソングを。

日本では有名な、韓国人の俺でも知っている切ない歌だ。

俺にとっては明るい曲よりも、切ない曲の方が歌いやすいから。

声質的にもそっちの方が合っている。


ああ...でも、どんな曲でも歌えるだけでうれしい。

毎回ステージに立つたびに、強く思う。

俺は歌いたい、歌いたいんだ。

歌うことが俺の全てで、幼い頃から歌手になることしか頭になかった。

今でもその気持ちだけは、全く変わっていない。

いつもステージからファンの顔を見ていると胸がいっぱいになる。

次のライブまでファンでいてくれるだろうか、そしていつまでメンバーと一緒に歌うことができるんだろうか。

いつまで...同じ場所に立つことができるんだろうか。


















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