続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
今回は曲の間奏の時ではなく、トークの時間を使ってハーモニカを披露する。

前回があまりにひどい出来だったから、間奏中にやる許可が下りず、どうしてもやるならトーク中にと言われたんだ。

メンバーの挨拶も終わって、さっそく俺がハーモニカを取り出すと、会場中から悲鳴や歓声が聞こえてきた。


悲鳴をあげて喜んでくれるなんて、うれしいかぎりだ。

...こんなに喜んでくれるなら、日本にきた時は毎回ハーモニカをやることにしよう。

ファンの期待には応えないとな。



カスミとペーターの方を一応確認すると、もう勝手にしてくださいと手を振られたので、お言葉に甘えて勝手に始める。

俺のハーモニカに合わせて、二人が軽くハモってくれた。

ファンが何を言っているのか分からないが、ほとんどの人が笑顔なので、きっと俺のハーモニカに感動しているんだろう。

練習のかいがあったな。






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