禁忌
「……今・・・なんて…………?」
少女は今、俺に言ったのか?
「……ですから、・・・私と、お付き合いをして頂きたいんです」
俺の問いに少女は臆することなく、毅然と答えた。
「公園で会ったとき、思ったんです。『あぁ、この人なら大丈夫』、って・・・」
ですから、少女は次は深々と頭を下げた。
「……」
……考える間などなく、本当はわかっていた。
「…俺なんかで、いいんですか?」
「勿論。否、お兄さんがいいんです」
「……。・・・分かりました」
少女と俺は、互いに顔を見合わせ笑った。
-the end-
