小さなチョコの大きな恋物語
長い夏休みもあっという間に過ぎ去り、二学期が始まってしまった。
陸ちゃんはあの日からよく電話やらメールやらしてきてくれる。
たまに寝られない夜には会って朝まで話をしたり…
陸ちゃんがいてくれなかったら、あたしは今の状況を乗り越えられなかったかもしれない。
愛海とは…
言うまでも無く絶交中。
でも芽衣と美月はあたしと愛海の会話を聞いていなかったから今でも普通に接している。
その二人も愛海の行動に最近はイライラしてきていた。
ある日の2時間目の休み時間…
『柚子、携帯鳴ってるよ。』
美月があたしのかばんから携帯を出して投げる。
「ありがと~♪」
携帯を開くと、陸ちゃんからの電話だった。
「もしもし?」
『あ、柚子~??』
向こうから元気のいい陸ちゃんの声。
「どしたの?」
『今日一緒に昼ごはん食べよ~よ!!涼もいるからって美月さんに言って!!』
あたしはポケ~っとしている美月をみて少し笑った。