ジルとの対話
Chord F#

死神の影

死神のリリーは生命を示唆する者。
ジルとスターリンには、逆位置はそろっておらず、未だ完成していなかった。
スターリンは皇帝である。
タワーの逆位置はデージーの住みかで、
デージーの安泰を保障した。
裏で操つり世界を混乱へ導くと、死神は示唆した。
キースがジルの前に表れたのは、
新しい時代の日の出を意味した。
世界は新しく産まれようとしている。
死神の逆位置は、リリーという少女だ。
リリーは鏡の道の近くにすみ、タワーを恐れていた。
時折冒険者、愚者のフランツがリリーを気にかけた。
「危険が迫ってるのよ。あの人、私に仕事を手伝って世界の終わりのダンスをしろと言ったけど、衣装に針を刺して少し崩壊は免れたわ。でもまたダンスをしろというの。今度こそ終わってしまうわ。」
リリーは泣きながらフランツに訴えかけた。
「スターリンもいるし、法皇のベルリオーズもいる。ジルは法皇の逆位置も目星がついてるんだ。大丈夫だよ。」
鏡の道を行き際霧が立ち込め、フードを被った
大鎌をもつデージーが立ちはだかった。
「リリー。君には失望しておる。」
大鎌の柄を地面に刺し、デージーは腕組みをした。
「世界の終わりは、自らの終わりでもあるわ私達も世界の一部だから。」
リリーはフランツに隠れて言った。
「わしらは違う。世界の統治者だからじゃないかね。死と君は生を表し、世界を支配しているじゃないか。」
デージーはリリーを説き伏せたが、リリーは怯えきっていた。
「私達は破滅だわ。」
リリーはフランツから離れ、背中を向けて走りだした。
フランツは振り返ってリリーを追いかけたが、
デージーは暫く見守って姿を消た。
程なく、スターリンとベルリオーズが
その場所に佇んでいた。












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