巫女と王子と精霊の本


―チャポンッ


「…あったかい〜…」


生き返りますなぁ〜…



無駄に広いお風呂。
いまだに慣れない。



「………お母さん、お父さん…」


二人とも元気かな…
突然部屋からいなくなったりして、心配してるよね…


「…私、元気だよ。だから心配しないでね…」



伝わらないと分かってても、私がそうしたかった。


いつか…帰るから…


「全てが終わったら…」


全てが終わった時、私は心から帰りたいと思えるのかな?



今も胸に潜む想いから目を背けて…











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