巫女と王子と精霊の本


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「はぁ……、セレナ遅いな」


セレナに城門で待つよう言われ待っているが肝心のセレナが来ない。


「巫女様、今日は遠出とお聞きしています。ハミュルを見に行くそうですね」


城門の兵が気さくに話しかけてくる。


「そうなの!楽しみだなぁ」

「ハミュルが一年に一度しか咲けないのは、咲き方に理由があるんですよ」

「咲き方?それって……」



尋ねようとすると、兵士さんは慌てて敬礼をする。


「巫女様!」


振り返ると、セレナが私に手を振っている。


しかも、セレナはとんでもないことに悩みの元凶であるエルシスを連れてやってきた。









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