帰宅部にお任せを

「わたしだって長年テニスをやってる身、先輩の気持ちはわかります。年下に敗北するなんてプライドがずたずたになったことでしょう…」

そうだ。

特にキャプテンなど、実力を期待されている先輩達はそれはもう大ダメージであったに違いない。


そうした先輩達のとる行動は二つに絞られる。

一つ目は、この子を敬う。

けれど、これは相当心の広い人でないと無理。


だとしたらもう一つ…。

わたしと、女の子のため息が重なる。


「先輩達はそれからわたしを無視するようになりました。しかも、友達にも何かふきこんだらしく、部活内でわたしはひとりぼっちになってしまいました…」

やっぱり。


女子は最後に助けを求めるような目をして、言った。


「テニスは好きです。けれど辛くて仕方ありません!楽しくプレーも出来ない。先輩方が…、先輩方が憎いです!わたしに力を貸して下さい!」


『憎い』、か…。


深々と頭を下げているこの子の心中を想像すると、切なくて仕方なかった。
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