帰宅部にお任せを
翌日、わたしの視線はきょろきょろと動き回っていた。
まるで、これから何かを盗もうかという泥棒もびっくりの挙動不審具合だ。
「だ、誰もいないよね!?」
誰かに『いないよ』と返事をしてもらって落ち着きたいが、返事が返ってきたらそれこそ人がいる、ということになる。
わたしは大きく深呼吸をしてから、隣のクラスの下駄箱を覗いた。
えっと……あった!
わたしはお目当ての下駄箱を見つけて、ひとまず安心。
あとはこの手に握りしめている手紙を、ココに入れるだけ。
そーっと、下駄箱を開けた時だった。
「おい、そこの不審者」
「ぎゃー!!!」
わたしは手紙を落っことし、開けかかってた下駄箱はガタンと音をたてて、閉まった。
慌てて、手紙を拾おうとすると、その手紙は何とわたしを驚かした奴に拾われてしまった。
「駄目っ!」
手紙を取り返そうとして、相手の顔を見た。
「って、楓!?」
楓の手には、わたしが入れようとしていた手紙が握られていた。