帰宅部にお任せを

「ちょっと…楓っ!」

もがくいてはみるが、男子だけあって楓の力は意外に強い。

こんなに細い癖に、それもまたムカツク。



結局逃げることなんて叶うはずもなく、5人の輪の中に入ることとなった。


「はい、帰宅部集合」

そう言って、楓はどこか満足そうに笑みを浮かべた。



わたし達6人は帰宅部という名の部活動の部員。

普通、帰宅部といえば放課後活動をせずに帰宅する人々のことを指すのだけれど、わたし達は違う。

現に今、こうやって放課後集まっているわけだし。


まあ、この部活の活動からみても帰宅部という名はふさわしくないと思う。


もっと別に良いものはあると思う。


けれどわたし達の中心的存在、部長である楓が『帰宅部』と定めたのだからしょうがない。

それに今更、別の名を考えるのも面倒。

だからこの名で通している。


もちろん通常の学校でいう帰宅部もいることはいる。


まあ、『帰宅部』が2つあったっていいじゃん。

活動内容は全く違うんだから。



楓が帰宅部設立時に言った言葉を借りていうと、そんなところ。
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