secret name ~猫と私~
部屋の隅の機械の主の反応はどうだろうと、佳乃は目線だけで探したものの、今日はいないようだ。

「今日はノーヴェ、いないよ。」

ニコニコ。
うちの猫、今日はどっかいったよ・・・と、聞こえてきそうなぐらい。
佳乃の目線がさまよったので、彼女を探していると思ったのだろう。
社長は更に続ける。

「本当に役立つ子だよ、彼女。ずっといてほしいぐらいだね。」

「そら喜びます。」

ノーヴェがほめられ、セッテも嬉しそうに笑う。

血縁関係なのだろうか。
だが、兄弟にしては似ていないし、“妹の様な存在”というものなのかもしれない。
猫同士の関係は不明過ぎるし、聞いたって答えは返ってこない。

「水口に伝えといてくれるかい?期間延長してほしいって。」

「あいつここに置いてもらえるんやったら、俺も安心ですわ。」

セッテはノーヴェの事を、“あいつ”と呼ぶのか。
嫌な予感が、胸をよぎった。
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