secret　name　～猫と私～
部長達の部署異動が一件。
それも兼任の部長が異動したのみで、佳乃に直接関係はなさそうだったが、記憶しておく。

「では次に部署です。」

企画運営が変わる事はないだろう。
佳乃はそう思い、重要だと思われる所だけピックアップして、ひっそり聞き流そうかと思っていた。
後々社内メールで全て配信されるし、この場であえて全てを記憶しなくても問題はない。

「名称の変更等が行われるのは、広報部と企画運営部です。」

肩の力を抜いていたのに、耳慣れた部署名に驚いた。
佳乃の変化に気付きもしない平坂は、更に言葉を続ける。

「こちらの２部署が１つになり、広報部になります。部署内では・・・」

まさかの変更だったが、とても重要で、なおかつ望んでいたものだった。
部長の専任はなさそうだが、せめて課長が就任してくれれば、なお嬉しい。

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