背中を合わせて【完】
「もう6時だ。」



男の言葉に納得して、未夜は携帯のアラームを止めた。



「とりあえず足と手拭いて。あとカフェオレ飲んだお詫びにこれね。」


そう言って男からタオルとペットボトルの水が手渡された。


「ありがとう。」


受け取ると言われた通りに手と足を拭きながら思う。



(やっぱりこの人カフェオレ飲んだんだ...。)



男はタバコをくわえて火をつけると、未夜の隣に座った。



「もう帰るんでしょ?」



男の言葉にうんと返事をしたけど、顔は上げなかった。


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