背中を合わせて【完】
もう圭は何も話してこないみたいだったから、今度は未夜が質問をする。



「春日中出身だよね?」



赤い髪の男に指摘された『カス中』とはあえて言わなかった。



「そうだけど。」



未夜の想像通りの返事が返ってきた。


圭が春日中だったことは既に知っているのだから、聞くまでもない無意味な質問。



「春日中だったときに一番仲良かった人って、なんていう名前?」


「はっ!?」



思い切って聞いてみた質問に対して、携帯に向いていた圭の顔は一瞬で未夜に向けられた。


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