幼なじみと付き合った場合。
「朝野…来ないな。来ると思ったのに」


消灯時間が近づき、生徒がほとんど通らなくなったのを確認すると、上月くんはニヤニヤしながら足を崩し始める。


「上月くん、先生が来たらどうするの!?」
 


「んなもん、バレなきゃいーの」



う…わぁ。



そうなんだ…上月くん、やっぱり伊織の友達だね…。


肝座ってます。



「あ~、ダルっ。さっさと合図しに来いよ」



「合図?」



「終わりの合図。もう9時だし。

消灯時間まで、あと1時間あるけど、風呂入りたいしさー。こんな無駄なことさせんなよ…」


上月くんは床に足を投げだすと、髪をかきあげる。



…あれれ、またイメージが崩れる。



ジーッと見てると、ポケットからなにかを取りだした。



上月くんの手に握られてるのは……。



ん。



んんっ!?




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