秋桜
中学3年の冬
仲の良かった先輩に言われた一言
「○○高来ないか?」
「え?」
そう、その先輩の一言こそが
後に俺をあの子へと繋いでくれることになるなんて……
あの時の俺はそんなこと思いもしなかった。
「えー!?○○高ってあの○○高っスよね?俺じゃ入れるわけないじゃないですか!」
「蓮はやればできるんだし、やるだけやってみないか?」
「うーん…」
「な?」
蓮こと俺、橘 蓮は
言わずと知れた馬鹿である。
中学の勉強もろくにしたことがなかった俺は
仲の良い先輩や仲間たちと遊ぶか、出ても寝てるか
午後はまぁ、バスケ部に顔出しして帰宅。
そんな毎日を約3年間
送ってきたのだ。
そんな俺が○○高校に?
無理無理、絶対。