秋桜

そう思っていた。

が、神様はどうやら
俺に微笑んでくれたらしく

「蓮!すげーじゃん!!○○高受かったんだ!」

「受かっちゃった☆」

「よかったな、蓮」

「あ、はい…!落合先輩のおかげです!ありがとうございました!」

「何言ってんだよ、お前が頑張ったからだよ」

合格をみんなで喜んでいた
ちょうどその時だった。

「あ、あのっ…すみません」

「あ、ごめん…」

ふわりと綺麗な黒髪の女の子が俺の横を摺り抜けていった。

恐る恐る、自分の番号を探し始め

「…あった!」
そして見つけたのか、
彼女はとても嬉しそうに笑った。

そしてふわりと綺麗な黒髪が風に吹かれ
シャンプーのにおいを残してどこかへ消えていった。

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