不細工なあたし

……変、じゃないよね?


一瞬、自信のないいつもの自分が顔を出すけど、あたしはブンとひとつかぶりを振って、そんな考えを追い出した。



あたしは、カツン、といつもなら鳴らない音を足元から響かせて、そして家を出る。



「寒…」


冷たい風が容赦なく吹き付けてきて、あたしは思わず呟いていた。

待ち合わせは、歩いて10分ほどのところにある、喫茶店。


あたしの家からは割と近いけど、村瀬くんはそれなりに距離があるから電車で来ると言っていた。


そんなところにも優しさを感じて、今更ながらにその気遣いを嬉しく思った。




 

あたしが待ちあわせの店に入ると、すでに村瀬くんは入口から見えるところのテーブルで待っていてくれていた。


あたしを見つけたときにふわっと笑ってくれたのが嬉しくて、思わずキュンと胸が鳴る。



「ごめんね、急に呼びだしたりして。待った?」

「全然。俺も今来たとこだよ」


そう言って、にっこりと笑う。


 
……この笑顔、好きだな。


 
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