小さな私の中に
「野球部・・・?」

野球部がグランドで練習をしていた

明秀高校の野球部は一昨年甲子園に行っている
今はさほど強くないらしい

「へぇー。みんな頑張ってるなぁ・・・ん?」


私の視界の中に

ある男が留まった

背が高くて、さわやかな感じの男
表情までは見えないが
あれは確かに藤堂賢斗君だ

「将来はプロ野球選手になりたいです」


そっか!彼は野球部か

だから今練習に参加してるんだ

野球少年とは知っていたが
野球部に入ってるということは今初めて知った


「野球かぁ~・・・何時に終わるかな」


その時私は「帰りたい」という感情から
「待ちたい」という感情に変わった


それから私は野球部の練習の終了を校門の前で待つことにした



19時42分・・・


「へっくしょんっ・・・」

まだ夏でもないから夜はまだ肌寒い
早く来ないかな野球部・・・


ガヤガヤと低い声がたくさん聞こえてきた

見たことない人ばかり・・・
私は勇気を出せず結局話しかけれなかった


目の前を通り過ぎてゆく野球部
きっとこの中にいるんだろうなぁ・・・


「ばっかみたい・・・」

下を向いて歩きながら

そう小さく呟いた




「何が?」


「え・・・?うわっ!」


目の前には藤堂賢斗君がいた



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