海辺で恋するシンデレラ

私の問いに、ゆっくりと頭を起し切なそうな顔で答えた。


「亜紀・・・結城とは、別れたよ。結城だけじゃない、今まで俺が付き合ってた女性、全部と別れた。」

「え?」


付き合って欲しくないと、ずっと思っていたけれど

そこに本人の意思があるのなら、どうしようもないとも思っていた。


「結城の方から、別れたいって言ってきたんだ。自分も前を向いて、神崎の様な本当の恋愛がしたいからって。」

「亜紀が、そんな事を・・・」


そっか、亜紀も変わろうとしてくれているんだ。

少し嬉しくなった。


「じゃぁ、俺行くよ。これ以上いると、アイツに怒られそうだから。」


橘さんがいう“アイツ”が、波瑠さんの事だとすぐに分かった。


「もう、二度と会う事はないと思うけど・・・元気で。」


踵を返し、立ち去ろうとする。


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