お姫様は王子様を演じてる



「うわっ、何か警官が張り込みしてるみたいなセレクト…」


「嫌なら食うな…」


「食べる!アンパン好きだよ!」


「ふーん…」



素っ気なく言いながらも、澪の口元にフッと柔らかい笑みが浮かんだ。



いつもの意地が悪い笑い方なんかじゃなくて…すごく穏やかな笑顔。



天使さながらの微笑みに、不覚にも胸の奥がキュンと小さく鳴った気がした。



やばい…コイツ…
顔だけは抜群にいいんだった。



私が今、恋する乙女みたいに澪にときめいたのは絶対に顔がカッコイイだけに違いない。



それにほら、ドラマや映画でよくあるもん。
すごい悪い奴がたまにいい事すると何故かすごくいい奴に見えるっていう現象…



だからきっと心が勘違いしてときめいたりしたんだ…澪が私に変に優しく接したりするから。


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