お姫様は王子様を演じてる



ところが黒髪は、ちらりと私に目をやって軽く舌打ちをつくと。



そのまま顔を背け横の階段を上がって行こうとする。


えっ!?
まさかのシカト??



「あのっ……」



思わず呼び止めた私をギロリと睨む黒髪。



「……何だよ?」



「あの…一応これから一緒に暮らすんですし、名前を聞きたいな?なんて…」


本当は名前なんて薄々わかってる。



さっきケイから聞いた“揉めると面倒な奴”に違いない。



「……うぜえ、消えろ」



黒髪はシッシッと私を追い払うような仕種をする。



こいつまじムカつく…
私は害虫じゃないんだから。



綺麗な顔をしているからといって心まで綺麗だとは限らないみたいだ。



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