甘いケーキは恋の罠



公園には子ども達が楽しそうに遊んでいた。


公園の噴水の縁に座り携帯電話を開くけれど、誰からも連絡は着ていない。


「みっちゃん…?」


突然声をかけられ、携帯電話から顔を上げる。


「けんちゃん!?」


そこには幼なじみのけんちゃんこと、須藤健太<スドウ ケンタ>がいた。


2つ年上の彼は仕事の関係でロンドンに行っていたため、久しぶりに会った。


「みっちゃん、すーっかり大きくなっちゃって。」


笑顔で頭を撫でながらそう言うけんちゃんに私は膨れる。


「もー、けんちゃん。私はとっくに大人なんだってば!もう、24歳だよ?いつまでも子ども扱いしないでよっ!!」


そう言って頭の上にあるけんちゃんの手を払う。



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