正の数【せいのかず】
遺品はクロいノートが一冊だけ
中には嫌いな子の名前と
死と言う字や苦と言う字が書いてあったと言う

「なんか、私たちのノートみたい」
「だな…」
皆が騒ぎだす
すると、雅也が
「くっだらねー」と言った
「ただの迷信だし気にしなーい」
クラスの雰囲気を取り戻すように
女子が何人かAKT47の歌を歌いだした

「いつの間に入れたんだよー!」
男子は軽くつっこみを入れた

すると
プルルルルル…

「だっ、だれだよー!」
怖い話をした後だったから皆ビビる
俺はクロいノートを取り出した。
ちょうど、当番は俺だった

「おい!雅也に非通知着てるぜ!」
「「えっ!?」」

「まさか…比奈だろ…?」雅也の声が震えている
「比奈、ケータイもってるよ」と
純が言うと
「充電が切れた場合もありえるだろ!?」
と雅也は怒鳴り
震える手で携帯をとった

「もしもし?」
「もしもしー!比奈なんだけど!」
「比奈…?どうした?」


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