佳人な先生

初授業

瑞城先生は

ピンマイクを

ついけていて

瑞城先生の声は

教室に響き渡った。


「情報処理を担当する
 瑞城だ。

 最初の授業は
 まったく情報処理に
 関係のない話しをする。

 この1限だけは
 しっかり俺の話しを聞け。
 そうすれば
 この後の授業以降
 全部寝ていても
 情報処理に関しては
 進級できるだけの
 点数はつけてやる。
 いいな!」


もちろん誰も

返事する生徒など

いるはずもなく・・・


瑞城先生はそのまま

1人で話し続けた。


「いいか。
 お前らの脳の無い頭で
 しっかり考えろ!
 
 これから先、
 どういう人生を送りたい。

 子供に聞くような
 将来何になりたいかじゃない。

 どういう生活をして
 行きたいかだ。

 例えば、
 住むところだ。

 家賃の安いボロアパートに
 住みたいか。

 マンションに住みたいか。

 家を建てたいか。

 お前らにわかるように
 簡単に話してやろう。

 ボロアパートは月1万、

 マンションは月5万、

 家のローンは月10万

 だとする。
 
 まぁ実物がないから
 あくまで想像で考えろ。

 さぁどこに住みたい。」


瑞城先生は近くの生徒を

指さした。


「相馬、答えろ。」


指差された

女子生徒は立ち上がり

おそるおそる答えた。


「マンションか家・・。」

 
< 11 / 217 >

この作品をシェア

pagetop