佳人な先生
「ただいま~。」

アンリ君が

奥の部屋に

向かって言った。


「おかえり~
 あら?お客さまなの??」


奥から女性の声が

聞こえた。


「うん!だから
 部屋には来ないでねー」


そう言って手前の

ドアを開け

電気をつけて

私に入るように言った。


アンリ君の部屋だろう。

バイクの本やら

大学の教科書やらが

棚にならんでいた。


「適当に座ってて。」


そう言って

アンリ君は部屋から

出て行った。


言われるままに

空いたスペースに座った。


フローリングの床が

少し冷たくて気持ちいい。


少しして

アンリ君が飲み物を

持って戻ってきた。


「女性はミルクティー
 だよね~(笑)
 家にマミーないからさ(笑)」


そう言いながら

私の横に座って

私の前にあったかい

ミルクティーを

置いてくれた。


「まだ暑いから
 アイスにしようかと
 思ったんだけど
 今はあったかいほうが
 気持ちが落ち着くかと
 思ってね。」


アンリ君は

そう優しくつぶやいた。
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