龍太郎一味のご無体な学園生活
励まして頂いたお礼に、今度何か美味しいものでも作って拓斗さん家にお届けしますね、『転移魔法で』。

はい、強調されている所、重要です。

「転移魔法って、確か拓斗が修学旅行の時に遭難する切っ掛けになったんだろう?」

はっはっはっ、とか笑いながら和音。

笑うとこじゃないですよ。

「うん、朝からコトコトじっくり煮込んだアツアツのビーフシチュー、ちょっと沢山作りすぎちゃったし、ちょうどいいからあの時のお礼も兼ねて…だって。あの時のお礼って何?拓ちゃん」

何やらラブ臭でも嗅ぎ取ったのか、突撃取材を試みる遊里。

「んな事より」

鷹雅は腕組み。

「俺ぁびーふしちゅーって奴のが気になるな、美味ぇのか?どんな料理だ?」

彼が言った途端。

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