不遜な蜜月
秘書課は苦手だが、知り合いがいると安心する。
「社長に用事ですか?」
「はい」
「少し待っててください。今、会議中なので」
会議と言っても電話での会議らしい。
だから、社長室には理人と一臣がいるだけ。
「あの、聞きたいことがあるんですけど・・・・・・」
「はい」
迷うような玲奈は、ちょっと珍しい。
「その、梶谷 美紗と会ったり・・・・・・しました?」
真っ直ぐ見つめてくる玲奈に、真緒は小さく頷く。
「! あ、会ったんですか?!」
「は、はい。何度か」
「何度も! ヤバい・・・・・・兄さんに知られたら・・・・・・」
ぶつぶつと独り言を繰り返す玲奈に、真緒は心配そうな視線を向ける。
「梶谷さんって、社長の恋人だったり、します?」
「違います! 絶対違います! ありえませんっ!」