不遜な蜜月

「・・・・・・そっか。年末だし、お年玉も考えなきゃだからね」

「う、うん。お年玉かぁ。昔はもらう側だったのにね」


明らかに、彩子は聞きたそうだったし、気づいただろう。

でも何も聞こうとしない友人の優しさに、つい甘えてしまった。


(ありがと、彩子)


弱くて逃げようとしている自分。

無傷とは言えないけど、傷は早めに治さないと、手遅れになってしまう。

だから―――。


(社長に、言わなきゃ)


充電中の携帯を見つめてから、真緒はテーブルを片付けることにした。










―――・・・・・・。

社長室に来るのは、何度目だろうか?

何度か深呼吸をして、秘書課に顔を出す。


「香坂さん!」


真緒を見つけた玲奈が、素早く駆け寄ってきた。


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