不遜な蜜月
「もし、君のことが好きだと言ったら・・・・・・」
「すみません。社長が悪いとか、そういうんじゃないんです」
自分に自信がない。
一緒にいたら、きっと欲張りになってしまう。
それは、理人を困らせる。
「美紗に会って、何か言われたのか? それなら・・・・・・」
「梶谷さんに会わなくても、多分、同じでした」
多少なりとも、美紗の言葉で気持ちが不安定になったのは事実だ。
彼女の言葉のひとつひとつが、胸に刺さる。
「大丈夫です。実家に戻って、しばらくアルバイトして、出産後に会社を探せば、何とかなりますから」
「真緒っ」
お茶がこぼれそうになり、真緒は慌てて湯呑みを支える。
けれど、理人の湯呑みは倒れてしまった。
「社長、こぼれてます・・・・・・っ」
隣にやって来た理人に、肩を掴まれた。