野獣な執事とワンコお嬢様
恥ずかしいよぉ~…。



「悪くねぇな」

「そうかなぁ~…」

「多少ガキくせぇけど、俺に任せろ」



ドレッサーの前に座ると、タマキさんがメイクをしてくれる。



さすが、ヒョウの上司…。



こんなことできるんだ…。



「髪は緩めに巻いてアップだな」

「あたしじゃないみたい」

「お前、いつもナチュラルだからな」

「タマキさんってすごいんだね」

「今更かよ。龍蔵の世話してみろって。夜中の3時に起こされて海連れてけとか言われてみろよ」



お兄ちゃん、自由だから…。



タマキさんも負けないくらい自由だけど。



「よし、完成」

「赤のドレスが似合う気がしてきたよ!!」

「俺って天才だな」

「ありがとう!!」



ちゃんとメイクをしてもらうと、ここまで違うものなのか…。



背が低いのが気にならなくなってきた。



ヒョウ、なんて言うかな?



カワイイって、言ってくれるかな?



「アゲハ拾って会場行くぞ~」



またアゲハか…。



< 185 / 500 >

この作品をシェア

pagetop