野獣な執事とワンコお嬢様
こんなに苦しいなら、感情なんかなくなってしまえばいいと思うくらい。



「いらないなんて思ってないもんっ!!アゲハにお休みあげたかっただけだもんっ…」

「お言葉ですがお嬢様、わたくしがいない日はタマキさんにすべてを頼むと?」

「じ、自分でする…」

「それはご自分ですべてができるようになってから仰ってください。起床からベッドメイク、朝食や洗濯」

「で、できるからっ!!」

「そうですか。では、わたくしやメイドは、これから一切お嬢様のお世話はいたしませんので」

「やってやるからっ!!」



意地でもやってやる。



そのまま口もきかず、ヒョウの姿を見ないまま夕食を食べて眠りについた。



目覚ましをセットしたから大丈夫。



そう信じていたのに…。



「11時…?」



学校に完全遅刻の時間。



むしろ、半日休んだような時間…。



慌ててベッドから飛び出し、着替えて学校まで走った。



顔を洗って歯磨きくらいしかしてない。



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