野獣な執事とワンコお嬢様
どうやら、普通の学校に通うのは初めてらしい。



体育もしたことがないんだとか。



「不思議な所だ、高校って…」

「不安なの?」

「誰が不安になるって?俺に言ってんのか。なんでいちいち靴を履き替えなきゃならない。意味がわからない」

「なんかカワイイ…」

「お前…ふざけてんのか?」

「ごめんなさい…」



こ、怖いです…。



って、なにも解決できなかったじゃん…。



どうやら、ヒョウと歩くと目を引くらしく、かなり見られてる。



そして休み時間になる度、ヒョウのパシリ。



授業中が天国だ…。



他の子からヒョウのことで何か言われるのを覚悟していたのに、誰も何も言ってこないし。



まぁ、それはとてもありがたいことだけど。



授業が終わったら、迎えの時間まで本を読んで過ごす毎日。



ヒョウはいつの間にかいなくなってて、迎えの時間に公園に行った。



「お帰りなさいませ、お嬢様」

「ヒョウっ…」

「青柳ですよ」

「早すぎない…?」

「なんのことです?さぁ、お乗りください」



全くの別人のようだ…。



< 28 / 500 >

この作品をシェア

pagetop