野獣な執事とワンコお嬢様
リビングでは、美琴様と着替えも終わってない琴音と、笑い転げてる龍蔵さん。



アゲハも帰宅したらしく、仕事着に着替えていた。



「ご無沙汰しております、美琴様」

「ヒョウは浮気なんかしないよね?」

「はい、いたしません」

「男なんか信用ならないけど」



怒ってんだな、コレ…。



大学生の息子がいるなんて思えないほど若い美琴様。



まるで龍蔵さんと兄妹のようだ…。



「美琴さん、2号に当たったらダメだよ」

「龍蔵の言うことなんか知らないから。女好きに育てた覚えないし」

「あははっ!!まず俺、美琴さんに育てられてすらないって。産んだだけじゃん」

「あっ、そうだね~」

「美琴さん、母性ないでしょ」

「あるよ?龍蔵も琴音もカワイイと思うもん」



へぇ~、あるんだ…。



俺もないと思ってたよ…。



昔、仕事で海外出張に行った両親を待ちわびていた琴音。



帰ってきた美琴様に琴音が泣きながら飛びついた。



『寂しかった?』とか言うならわかる。



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