野獣な執事とワンコお嬢様
な、なんだろ…。



普通のパソコンじゃないみたいなんだけど…。



「お、おかしくない?」

「そうですね。お嬢様の情報が入っていますので、誰に見られても解読できないように少しイジってありますが。インターネットですよね?」

「や、やっぱりいいやっ!!大した調べ物でもないし!!」

「そうですか」



頭よすぎるよ、ヒョウ…。



部屋を出ようと、ドアノブに手をかけた。



その時、肩にポンッと置かれた手。



「な…に…?」

「許可もなく、人の部屋に入るのはどうかと思いますよ」

「ごめっ…なさいっ!!」

「お嬢様には常識が足りないようですね。躾なおしてさしあげます」



いやぁぁぁぁぁっ!!



なんて、心の叫びもむなしいだけで。



行き先はベッドで、目の前には楽しそうな獣。



「男の部屋に入るとどうなるか、ご存じないようですので」

「わわわわ、わかりましたっ!!あたしが悪かったので許して…?」

「人にものを頼む態度がそれですか?」



ニコニコされるのがいちばん怖い…。



< 344 / 500 >

この作品をシェア

pagetop