野獣な執事とワンコお嬢様
副社長は1つの部屋を与えてくれた。



ここが俺と龍蔵さんのオフィス…。



「狭い…」

「何も成果をあげてないのに、文句ですか?」

「なんだよ、ヒョウ。もう秘書モード?」

「会社に入れば」

「すごいね、その切り替え。どっかにスイッチとかついてんじゃないの?」



ふたりだけ。



龍蔵さんのインターンシップみたいなものなので、結局上司でも部下でもないけど。



この人を支えるのは俺の役目だと思ってる。



俺は毎日来るわけではないし。



「龍蔵、これ、兄さんが任せたいって言ってた仕事」

「やったぁ~!!どんなだろうって、楽しみだっ…何コレ…」

「潰れかけだけど。うまいことやってくれたらいいって。まぁ、要するに絶対建て直して成果上げてみろってことだな」



渡された資料。



最近買い取ったとか言ってたなぁ~…。



潰れかけの工場…。



「ポンッと部品工場渡されても、何をすればいいかわかんないんだけど…」

「コレ、自由に使っていい資金。早くしないと、従業員の給料に消えるぞ」



だろうな…。



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