野獣な執事とワンコお嬢様
優しいヒョウのおかげで、ゆっくり眠れた次の日。



「朝ですよ、お嬢様」

「ヤダ…」

「お仕事では?」

「んなぁっ!?ん…?お仕事ないよぉ~…」

「おはようございます。今日はあいにくの雨です」

「だぁ~…騙されたぁ…」



朝が苦手なのはやっぱり変わらなくて。



朝早い仕事は、ヒョウに起こしてもらっちゃう。



「着替えるから髪の毛やってくれる?」

「どうしたんです?いつもならご自分でなさるのに」

「ん~、なんとなく」

「かしこまりました」



なんだかヒョウに甘えたくて。



制服に着替えてドレッサーの前。



「アップ?」

「えぇ、雨ですからね。お嬢様の髪は湿気に弱いので」

「あたしよりあたしのこと知ってるね」

「お嬢様のストーカーですから」



ヒョウならなんだっていい。



最近益々、前よりヒョウを好きになるよ。



あたしの安らげる場所。



「ギュッてして?」

「カワイイことばっかり言わないでくれますか?襲いたくなるので」



触りたい…。



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