野獣な執事とワンコお嬢様
【ヒョウ】



学校へ行ってても、頭の中は仕事と琴音でいっぱい。



秘書として龍蔵さんに言われた仕事をやる責任。



執事として琴音の面倒をみる責任。



彼氏として琴音の幸せを考える責任。



今、初めて頭が壊れそうだ。



「聞いてるのか青柳」

「あ!?」

「この問題を解けと言ったんだ」



学校の授業が鬱陶しい。



特に、今の数学の授業。



あまり頭に入れたくないムダな数字が並んだ黒板。



イライラしながら問題を解いた。



「正解。さすがだな。なんだ?このメモ用紙」

「その紙返せ。大事だから」

「授業中に手紙のやりとりじゃないだろう…な…」



それは新しく計算したヤツ。



開発中の電化製品の。



「答えまだ出してねぇんだけど、めんどくせぇからやってくれよ、先生」

「これは…うん、見たことがない数式だ!!先生にはできん」



使えねぇな、クソ。



だから学校のレベルが上がんねぇんだろ。



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