野獣な執事とワンコお嬢様
琴音は付き合ったことすらなさそうだし。



「処女だろ、琴音は」

「なっ!?タマキさんっ!!」

「色気、ねぇもんな」

「ひどいっ!!」



確かにな。



って、こんな会話ができるのは、この家くらいじゃないだろうか…。



琴音の父親のとこにいた時は確実にムリだった。



「青柳2号はどんなのがタイプ~?」

「わたくしは…そうですね、主人に従順なメス犬ですかね」

「きゃははっ!!青柳2号って絶対Sだぁ~!!」



なぜか琴音が真っ赤になってる。



勘違いしてんじゃねぇよ。



「しかし、今はお嬢様がいらっしゃるので、恋愛する時間なんてないんですけどね」

「「ふぅん」」

「なんです?その顔は」

「青柳2号は計算高いんだな」



まぁ、そうかも。



日々躾中だしな。



世間知らずのお嬢様を、これからどんなアホにしてやろうかと。



俺の気持ちは、きっと周りには筒抜けなんだろうけど。



本人は全く気づいてないらしいし。



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