野獣な執事とワンコお嬢様
【ヒョウ】



琴音が変なことばっかり言いやがる。



「触発してんじゃねぇよ、ジョー…」

「僕は彼女の写真見せただけだもん」

「最近オタク並みにマンガ読んでをじゃねぇかよ」

「友達いないから、知識薄いんでしょ?」

「俺が琴音にやったの、ピュアさの欠片もねぇマンガだし」

「ははっ!!興味津々なんだね~」



エロお嬢様になっちまう。



キスすらしたことがない琴音はきっと妄想だけが膨らんでいる。



男は危険だと教えなければ、今の状態だとフラフラしそうだ…。



休み時間は、基本的にジョーとベランダに出る。



教室にいると女がうるせぇから。



「あっ、北川先輩だ」



ジョーがベランダから中庭を指さした。



茶色い髪の男が、女に囲まれてる。



「アイツがなに?」

「カッコイイって有名な人だよ」

「そうか?」

「何度か琴音ちゃんと喋ってるとこ見た」

「は?」

「気に入られてるみたいだよ、琴音ちゃん」



マジか…。



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