初恋はドSの先輩㊤



―捕まった。
後ろにも不良がいたんだ。もう逃げられない・・・。
そう、思った瞬間耳元に男声がわずかに聞こえた。


「走れるか?」

「・・・・・えっ」


落ち着いた声・・・。

”走れるか”・・・って・・・



「あ”ぁ”!?おい、男も居んぞ!?」

響く不良の声。


あれっ・・・。

ってことはこの人は不良の仲間じゃないの?

なっ、なら――――――

「・・・たっ、・・・助けて!!」

精一杯、声を振り絞った。
だけどすごくすごく小さな声しか出ない。

伝わっただろうか・・・

フッ

その男の人は焦り交じりの顔で少し笑った。
「最初っからそのつもりだよ!走れんのか!?」

すごく自分が安心したのがわかった。
言葉にできない感情が涙になった。

「力が・・・はいらなくて」


「はぁ!?・・・じゃあ俺が何しても騒ぐなよ!?」


え・・・?
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