初恋はドSの先輩㊤


ん?なんだこいつ、聞こえてんのか?
返事がない。

「おい」






・・・聞こえてないな。

恐怖が大きすぎて聞こえないってか。





―トン
俺が女の肩に手を置いたとき女は過剰に震えた。
手から伝わる女の震え。

コイツ・・・、恐怖で動けないのか?


「走れるか」
俺は女の耳元で小さく囁いた。


女は驚いてこっちを見る。









目にたまった涙。






よっぽど怖いんだな。






「!?」
女の顔が夕日にあたってはっきり見えた。


整ったパーツ、気の強そうな目にたまる涙。背中までの長い髪・・・。




今まであったことのない女の種類だった。
< 20 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop