家元の寵愛≪壱≫
「どれどれ~?」
俺は今一度、彼女の襟元に指を掛けた。
「ヤッ////ななな、何をしてるんですか!////」
「何って、成熟の程を確かめないとな?」
「ッ!!////////」
俺が妖しげに微笑むと
ゆのは“しまった”と言わんばかりに両手で顔を覆った。
そんなゆのを更に煽るように耳元で
「せっかく用意して貰ったんだから、しっかりとその『枇杷』とやらを確かめないと」
「ッ////」
「さぞかし旨いだろうなぁ?季節外れの枇杷は…」
「////////」
ゆのは硬直し、大きな瞳をパチパチと。
けれど、俺は更にゆのを追いつめる。
だって、ここ数日、
真面に寝る事さえ出来なかったのだから。
そっと彼女の腰を抱き寄せ、
容赦なくトドメを刺しに……。
「そ・れ・も、甘~~~く熟してると来た!!………フフフッ」
「んッもぉ~~////」
無意識に頬が緩みだす。
ゆのは羞恥を露わにし、
俺の胸を可愛らしく小突いて来た。
そんな彼女の行動1つ1つが
俺の欲情を掻き立てるとも知らずに。