家元の寵愛≪壱≫


各テーブル上に置かれた大きなガラスの器に

彼と共にシャンパンをゆっくりと注ぐ。



色鮮やかなフルーツが盛られたガラスの器。

そこに淡いピンク色をしたシャンパンが躍る。

シュワシュワと音を立てながら、皆の笑顔に華を添えていた。


静乃さんのアナウンスによると、

これはキャンドルサービスに代わる

フルーツポンチのシャンパンシャワーだそうだ。


こういう粋なパフォーマンスは場の雰囲気を盛り上げる。

さすが、隼斗さん!!



全ての円卓に注ぎ終わった私達は

自分たちの席に着き、一呼吸すると………。


「益々楽しく宴たけなわとなって参りましたが、ここで新婦のご友人でいらっしゃいます、山吹玲様により、鏡開きをご披露願う事に致しました。準備も整ったようです。皆様、拍手をお願い致します」


静乃さんの声で会場内に静けさが訪れる。


そして、台車に乗せられた大きな酒樽と共に

腕まくりをした玲が姿を現した。


ステージの前まで来た玲は私達に一礼し、

そして、客席へも一礼して………。


「それでは、山吹玲様。宜しくお願い致します」


静乃さんの声で注目が注がれる玲。

私は固唾を飲んで彼女を見据えると、


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