家元の寵愛≪壱≫


「では、最後の一品を加えて下さい!!」


静乃さんの合図でそれぞれにナプキンを取ると、


「えっ?………何コレ?」


お義母様の前には真っ黒な液体。

沙耶ちゃんの前には真っ赤な液体。

佳枝ちゃんの前には透明な液体。

美奈子さんの前には白濁した液体。

そして、私の前にはベージュの液体。


中身が何か分からないだけに恐ろしい。


お弟子さん達が無理やり、液体を全部流し入れている。

私の目の前ではドロッとした光景が……。


………大丈夫?

これ、本当に飲めるの??


不安で不安で気がおかしくなりそう。

こんなモノを飲んで、隼斗さんがお腹を壊したらどうするの?


お弟子さん達の手によって軽く掻き混ぜられたそれらは

隼斗さんの元へと運ばれた。


「では、新郎隼斗さん。まずはお母様のジュースから参りましょうか?」

「何だよ、コレ!!スゲェ色してんぞ?マジで、これ飲まないとダメなワケ?」

「ハイ、その通り!!飲み干せない場合は勝利者権利が付与されない事になりますので」

「なるほど~。じゃあ、母さんのは一口でイイって事か」

「ちょっと、隼斗ッ?!」


お義母様が睨む中、隼斗さんはそれを口にした。


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