Dearest

7・僕は君の傘

アキは子ども達と共にリビングでテレビを見ていた。



「レオンっ!テメッ…屁こいただろ!!」

「え〜?俺、おならしてないよ。サミュエルなんじゃない?」

「人になすりつけるな」



子ども達は今日もどうでもいい事で騒いでいる。



そんな子ども達を横目にアキがテレビを見ていると、ニュース速報のテロップが流れてきた。



「大雨洪水警報だって。これから降ってくるみたいね。…ラヴ傘持っていったかな?」


「ラヴなら金持ってんだからタクシーで帰ってくんだろ。てか車で通勤すればいいのに」


「いきなり雨降るとみんながタクシー使うから拾えないのよ。それにラヴ、仕事はいつも都内でしょ。車より電車の方が行きやすいんだよ」



アキは携帯を開くとラヴにメールを打った。


ラヴからすぐに返信が届く。




「もう駅に着くみたい。そうだ、みんなで駅まで迎えに行こうか!」



アキの意見に賛同するレオンとサミュエル。


面倒くさがるアシュリーはアキに丸め込まれ、嫌々了承した。
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