Dearest
「変な意味じゃないからねっ」


アキは真っ赤になって手を横に振った。




「…変とは?」


ラヴは首を傾げる。


アキは愛する事を知らない彼に、自分の気持ちはまだ伝えてはいけないと悟ったのだった。




「ううん、なんでもない!!」

「顔が真っ赤ですが…熱でもありますか?」



ラヴはそっとアキの額に手をあてる。


アキはラヴが純粋過ぎる気がしてならなかった。



愛を知らないクセに、こんなに愛しい気持ちにさせてくれる彼にアキは更に顔を赤くしていた。




「…さぁ、もう遅いですし部屋に戻って下さい」

「うん。またここに来てもいい?」

「はい。いつでも来て下さい」



アキはラヴに笑顔を向けると、ラヴの部屋を後にした。




ラヴは1人になった部屋で、柄にもなく微笑みを浮かべていた。
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