Dearest

13・愛の詞

今日はサミュエルのバンドの単独ライブがある日。


メジャーデビューが決まった為、ライブハウスで行うのが最後のライブ。




サミュエルがそこでメジャーデビュー曲を発表するから来て欲しいと、4人にチケットを渡していた。




「デビュー曲は作詞作曲はいつもながらサミュエルだけど、歌もサミュエルが唄うらしいよ」

「あいつドラムじゃねぇの?」

「知らね。でもそう言ってたよ」



ライブハウス向かう車の中、アシュリーとレオンが話していた。




「でもさ、バンド活動してるサミュエル見るの初めてだよね。家で1人でドラム叩いてるのはよく見るけど」


「あぁ、確かにな」


「着きましたよ。結構大きなライブハウスですね」



車から降り、ライブハウスの中に入る4人。


中は沢山の人で溢れかえっていた。




「わぁ…!人気あるんだね、サミュエルのバンド」



ファンの中には、『サミュエル』と書かれた団扇を持つ人もいた。




「…何かあたしが照れちゃうな」

「何でだよ!!」



人がごった返す中、離れないように手を繋ぐ4人。


人に押されながらも必死に立っていると会場は暗くなり、舞台にサミュエル達が現れた。



いつもと違う衣装に身を包み、メイクもしているサミュエルに4人は唖然とした。




「…サミュエルじゃない」



アキがボソッと呟くとラヴ達は頷く。


4人が唖然としてると、ライブが始まった。




始めは周りの熱狂について行けなかったが次第に盛り上がる4人。
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